「これまでこの症状にはこの方法が良い」と言われることを沢山試してきても、なかなか良くなっていかない。そんな経験をされている人もいますよね。
頑張って毎日やっているのに、なんで良くならない…そう思っている人も多いと思います。
体に良いものだからと、家計を気にしつつも高い健康食品を購入して使っていたり、ネットで調べて「鍼がいいらしい。漢方がいいらしい。あそこの整体院がいいらしい」と転々と回ってきたけど、それでも良くならない。
整体院に来られる方のお話しを聞いていると、なかなか良くならなかった人にはそういう方がとても多いです。
私自身もそうだったのですが、当たり前ですが治らないと不安になりますよね。そして、「今やってることは間違いなのかな?」と自信もなくなってくる。
その結果、また新たな健康法やモノを探し試していく。それでも変わらないからさらに不安になって、大きな金額のものに手を出して家計も苦しく、体以外にも問題が増えてしまう。
私自身、それでも「自分の合う方法が、治してくれる方法や人がいる」と思って探し続けました。だけど、結果的にはその時は抜け出せませんでした。
初期の段階としては、色々と試すことはとても大事なことなのですが、1カ月〜3カ月ほど続けても自分に合うものに出会えないということであれば、それはもしかすると方法の問題ではない可能性があります。
そしてそれは、気持ちの問題だ!という精神論でもありません。
重要なのは『脳との付き合い方』なんですよね。
これにはちゃんとした理由が存在します。
なかなか治らずという状況から抜け出す大きなキッカケとして、このページがお役に立てれば幸いです。
そもそも不調が出ている理由は、自律神経が乱れたことから始まっています。そして、自律神経が乱れた理由は、簡単に言うと脳へのストレスによるものです。『脳への不快なストレス』が素。
もう少し細かく説明すると、
『快・不快』を判断する扁桃体という脳の器官があります。その扁桃体は『快・不快』によって、自律神経やホルモンに指示を出して、全身に影響を与えてます。
『不快なことを味わう』ことで扁桃体で不快と判断し、扁桃体から自律神経の闘争・逃走モードである交感神経をより優位に働かせる指示が出されます。(交感神経の反対は、休息・リラックスモードである副交感神経です)
交感神経自体は活発に活動するときにも働く神経なので、単に交感神経が反応すること自体は問題ではありません。
ただ、交感神経が昂りすぎたり、高いままでい続けることが問題で、それが続くと『自律神経の乱れ』に繋がります。
なので、不快なことを多く長く味わっていると、自律神経の乱れに繋がり、不調に繋がってしまうということなんです。
不調改善にとって、もっとも重要なのは『脳への不快なストレスを減らす』こと。もっと言えば、『脳への快適な感覚を増やす』ことです。
扁桃体がここに強く関わっています。『快・不快』を判断して、自律神経に指示を出す器官と先ほど説明しました。
今あなたは、頑張らなきゃ、もっと努力しなきゃと、不安や焦りで追い込まれていませんか?その不安からもっと頑張らなきゃ、人に迷惑かけずに自分のことはどうにかしなきゃ!と、追い込まれながら不調を治そうとしていませんか?
同じような経験をしている身としては、気持ちとしてはよくわかります。だけど実は、それが『脳への不快なストレス』になっていて、自律神経を昂らせ、乱し続ける要因になっている可能性があるんです。
その結果、いくらその症状に良い方法や不調を治すというモノなど使っても、自律神経を乱す脳への要因が減っていないからこそ、なかなか治っていかないという状況になってしまっているかもしれないんです。
誰も好きでその不安を考えているわけでもありませんし、その状況を作っているわけではありません。
ただ、脳の仕組み・自律神経の仕組み・不調改善の仕組みとして、そうなっているということがあるんです。
だからこそ、単に症状を治す為の方法(治療法や健康法、健康食品にサプリ)を闇雲に試すのではなく、自律神経の乱れによる不調は、その仕組みを理解した上で取り組んでいく事が必要になってきます。
あと大事なのは、今すぐ不安や焦りを無理に止めようとすることではありません。それも頑張ることになって、不快なストレスに変わりないから。
『今までの治そうとする取り組み方や心持ち、考え方』を少しずつ、時間はかかるかもしれませんが変えていく事が本質的な健康に繋がる大事なポイントになってきます。
扁桃体の『快・不快』は、あなたの意思で決めるものではなく、あくまでこれまでの経験や生きることを考えて、脳が決めています。
だから、『快・不快』は一人ひとり違います。
※動物的な面で、純粋に生きる為にリスク回避をしなくてはいけません。だから、不安や恐怖のあるものは避けて通るように、不快を感じ、身体に反応を出して避けるようにしてる所もある。
だから、
『なんで、他の人は同じ仕事をしてても楽しそうなのに、私は辛く感じるんだろう。楽しく(すぐ)思いたい』
というのは難しいです。
自分の意思(努力や頑張り)で、今すぐ扁桃体の判断を変えられないからこそ、今の扁桃体の『快・不快』を基準を大切にすることが必要です。
そして、今の『快・不快』を大切にしてくと、この先の『快・不快』が変わってきます。そんな特徴があります。
※『快・不快』は、その他の脳の器官も関わり合って決まっています。
なかなか治らない期間を長く過ごしていると、改善は難しいように感じると思います。だけど実は、やることが至ってシンプルです。
上記の3つを大切にしていくことです。扁桃体のことを考えた改善への取り組みの基準です。もう少し詳しく説明しますね。
扁桃体を刺激するのは外からの要因をキャッチするのは、わかりやすいのは五感(皮膚・目・口・鼻・耳など)です。大きい音が鳴ればドキッとしたり、苦手な匂いでも不快に感じたりするものがありますよね。
今大事な所としては、健康の為に『しかたなくやっている不快なこと』をやめる・減らす、またはハードルを下げることです。
例えば、ある栄養を摂る為に頑張って購入しているけどイマイチ効果がわからず、家計の負担になっているものをやめてみたり、体力つけようと急に走り始めたけどそれでグッタリしていたら距離や日数を減らしてみたり。
要は、不快度数が高いものを選別していくということです。
そして、この時の『快・不快』というのは扁桃体で判断するのですが、それはあなたの『感覚』と『気持ち』の部分が関わってきます。
身体で気持ちよく感じるか?気持ちとしてしっくりくるか?納得しているか?
↑これが『快・不快』を見極める基準になります。
やってみて身体が軽くならないな〜、あんまり気持ち的に乗らないな〜、イマイチ納得できないな〜。と感じるものが多ければ、治りにくさに繋がっていきます。
一般的に健康に良いとされていても、不快な場合は極力減らしていきましょう。そして、なるべく今は増やさないように心がけていくといいですよ。
※薬に関しては急にやめると良くないものもあるので、お医者さんに相談してからが安心です。
扁桃体や自律神経の事を考えると『身体感覚』は重要な影響を与えています。身体感覚というのは神経です。脳に繋がります。
身体で『気持ちよさ(快適な感覚)を味わう』というのは、扁桃体にも伝わりますし、自律神経を休息やリラックスモードの副交感神経が優位になります。
痛みの軽減や筋肉の緊張がゆるみ、肉体的に回復の為のモードに切り替わります。それを続けていくことで安心が増えて、脳(扁桃体)も『快』が多くなり、自律神経も落ち着いてきます。自律神経を整える方法です。
例えば、自律神経の不調を抱える人に多い首の動きが硬くなっている時、上を向くと痛くて辛い人がいたとします。その場合、頑張って上を何度も向いたり、トレーニングのように痛みを我慢して動かしていると、それは扁桃体で不快と判断します。
すると、自律神経は乱れます。身体も緊張します。さらに首が辛くなるという悪循環にはまります。
この時に、脳や自律神経のことを考えるのであれば、「上を向くと痛い時は上を向かない。下を向いた時に楽や気持ちよさがあれば、気持ちいい範囲で下を向いて20秒くらい待ちます」。
すると、自律神経は落ち着いて、余計な筋肉・筋膜の緊張がゆるみ、歪みも整ってきます。自然治癒力や免疫力も働きやすくなります。
なかなか治らなくて悩んでいる人ほど、頑張って取り組んでいる人が多いので、身体を動かす時も無理して動かしている人がとても多いです。それも治りにくさの一つの要因なので、身体で気持ちよさを味わうことを心がけていきましょう。
※当院は、身体から快適な感覚を味わうことで身体を整えていく操体法を活用しています。
扁桃体の『快・不快』を基準に考えるというのは、日常でも言えます。というより、いかに日常での脳への不快を減らし、快を増やせるかが根本的な健康に繋がっていきます。
日常で整えられる代表的なものは、
の5つです。この5つを整えていく事が日常を整えるということに繋がります。
例えば、呼吸していますか?と言われて、していませんという人は生きている人ではいませんよね。だけど、『浅くなってない?止まっている瞬間はない?』と聞かれると、そうなっている人もいると思うんです。呼吸も自律神経と繋がっています。酸素が足りなければ、不快なストレスです。
他にも、この栄養が足りないからサプリであれもこれも摂ろうとするより先に、よく噛んで食べてる?という所も大事な所です。胃腸の消化吸収は特に自律神経の影響を受けます。
あれを摂らなきゃ、あのご飯を作らなきゃと不安から必死になっていると、胃腸の働きがイマイチなまま食べることになります。ということは胃腸が『不快を感じやすい』ということですよね。
だとしたら、気持ちよく呼吸すること、美味しくご飯を食べること、心地よく運動すること、頭の中を楽しくすること。気分よくいられるように掃除したり、天気のいい日に外でまったりするなど、『脳が快適だと感じること』をシンプルに増やしていくこと。
それが日常を整えるということであって、自律神経の乱れを整え、不調を改善へと好転させる根本アプローチになります。
特に扁桃体は、精神面の影響が大きいです。不安や焦り・怖さなどの感情と関わりが深いです。
不安や焦り・怖さによって、脳への不快なストレスが継続的に続くことで、自律神経も過敏になり、ほんの少しの不快にも反応しやすくなります。乱れているということですよね。
精神面の不安を今すぐなくすのは難しいけど、少しずつ自分を安心させることはできます。
心の在り方を少しずつ整えていくことで、見方が変わってきて、不安になることが減っていきます。
心の在り方を整え、不快を減らし、快適な感覚をよく味わう。
↑これは脳や神経を育てることになります。
その結果、外からの情報や刺激の受け取り方が変わってきて、身体と心に余裕の多いあなたになっていくんです。
少し小難しい話になりましたが、簡単に言うと、
『脳が安心することを繰り返し続けると、なかなか治らないから抜け出せて、身体も心も生きやすい自分に育っていくよ』
ということです。
その為に、3つの大切なこと活かしてもらえたらと幸いです。
なかなか治らないのにはちゃんと理由があって、『快・不快』を判断する扁桃体に不快ストレスを多く長く与え続けてしまっていることが理由です。
そして、それは『治そうという強い思い』があればあるほど、頑張らなきゃ・努力しなきゃと無理が生じてしまって、好きでやっているわけではないのに、結果的に扁桃体が『不快』と判断するようなことを増やしてしまっていたところがポイントでした。
なかなか治らないから抜け出す為、不調を改善へと好転させる為には、
この3つが大切です。
もしかすると、今までの改善の為にやってきたことや考え方はまるっきり反対の人もいたかもしれません。だからこそ、戸惑った方もいたかもしれませんね。
ただ、扁桃体のことを考えていくことは、自律神経の乱れや不調のことを考える上では必要不可欠なんです。仕組みとしてあるから。
よく『頑張らなくていいよ』と言われたり、そう言っている人がいます。だけど、そう言われても「頑張らないってわからない…」と思う人もいますよね。
そういう人にこそ、扁桃体の『快・不快』で考える改善の為の取り組み方を理解してもらえると、自然と頑張らないで楽な自分で生きるということにも繋がっていくと思うんです。
今は治すことで必死でそのことばかり考え続けてしまうかもしれません。だけど、不調が出る前は『頑張り過ぎて辛い』とよく感じていなかったでしょうか?
最後に。一度思い出してみてください。自律神経の乱れる理由、不調が出る理由はなんだったでしょう?
『不快なストレスを多く長く味わい続けたから』ですよね。
そこをどう考えて、今あるその不調と向き合っていくか。そして、今後はまた辛くならないようにするには、どの不快を減らして、快を増やすか?そこを考えるキッカケにしてもらえたらと思うんです。
そして、大事にしてほしいのは、60点がベストということ。ついつい、『不快を減らして、快を増やす』ことを100点を目指すしたくなるのが人間です。ただ、完璧主義は脳への不快が増えることに繋がります。
60点がベスト!
この言葉を忘れずに、新たな不調との関わり方を試してみてください。
※他にもなかなか治らない人の為の情報を今後増やしていきます。他のページもご覧ください。